2011.06.07
そりゃそうだけど…
今日はホリエモンの壮行会だそうで、田原総一朗さんメイドカフェ初体験。岩永です。
菅首相に石を投げつけていても何も変わらないと。
で、結局は誰がリーダーをするかというコトだと。
イヤイヤ、そんなリーダーがいれば苦労せんだろ!
というツッコミを入れたくなりますが、真っ当な意見。
まぁ、そうだよな。
リーダー次第ってコトだよなぁ。。
『スティーヴン・ヴォーゲル
カリフォルニア大学バークレー校教授に聞く』
菅首相が(鳩山由紀夫前首相に)実際に何を約束したのかは私の知るところではないが、何かを約束するという行為自体が間違っている。
国が危機的な状態にあるその時に、任期中の首相が、邪魔しないでいてくれたらいずれ辞任する、といった趣旨の言葉を口にすることはかなりおかしい。
本来は(不信任案の結果が出るまで)
「私は首相だ。この危機に対処するのが今もっとも重要なことだ。それまでは辞められない」
と最後までぶれずに言い続けるべきだった。
辞任を予告したことで、当たり前のことながら、菅首相は脆弱な立場から政権運営を迫られることになる。
しかし、そう言ってしまった以上は、混乱を最小限に抑えるやりかたで政権移行を急ぐしかない。
政府のレームダック化(死に体)という現象自体は世界的に珍しいことではないので、海外の目をことさら気にする必要はないだろう。
首相を国民の直接選挙で選べば、政治は確かに大きく変化するだろうが、日本人が長年慣れ親しんできた政治とはあまりにかけ離れている。
私は、今の日本に必要なのは、憲法改正を必要とする首相公選制の導入のようなことではなくて、政策の違いに基づいた競合的政治(competitive politics)を起こすことだと思う。
振り返れば、2009年に政権が交代した時、長年望むべくもなかった競合的政治が行われる可能性が生まれた。
これは大きな前進だったはずなのだが、残念なことに、いまだにその機会が十分に生かされていない。
まず民主党と自民党のトップが日本のために腹をくくると宣言し、復興や経済、財政赤字、エネルギー問題などに対する具体的な政策案を示すことだ。
そして、国民もメディアも、政治抗争を止めて政策案を出せと、今よりももっともっと強く要求することだ。
当たり前のことに聞こえるかもしれないが、日本にはこれができていない。
トップダウンとボトムアップの両方から動かなければならないのである。
菅首相に石を投げつけているだけでは不十分なのだ。
とはいえ、私は長期的には日本の政治に楽観的だ。
衆議院選挙があと2回行われる頃には、政界再編も進み、国民も二政党間の違いを実感できるようになっていると思う。
問題は憲法の改正ではない。
誰が首相なのかという、人の問題だ。
たとえば、小泉元首相は非常に強力で有効な首相のあり方を示した。
私自身は小泉氏の100%ファンではないが、政策が正しかったかどうかを別として、さまざまな制約のある中で強烈なリーダーシップを発揮したという点においては、彼の業績は評価できるのではないか。
経済財政諮問会議の積極活用や内閣総理大臣秘書官の重用を通じた首相官邸への(権力)集中などは、リーダーシップ行使に有効であることを示した。
一方、民主党政権は内閣官房に国家戦略室を設置し、政権の経済政策の中核的役割を担わせるとしたが、鳩山氏もその後を継いだ菅氏も結局、有言実行できなかった。
とどのつまりは、頂きに立つ人物のリーダーシップ次第なのだ。