2011.06.18

情報メタボって

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カヴィール砂漠の神秘的な衛星写真。岩永です。

情報源をインターネットに頼りすぎると、偏りが出てしまうと。

そして、情報の偏りは見た目には分からないので、誰も注意してくれないし、自分でも気付かないと。

なるほどー!

って、イヤイヤ、自分では気付くよ、普通。

そして、与えられた情報を鵜呑みにするよりは、それにプラスして、

情報の海の中で、自分のフィルターにかけた情報を拾い上げる方がイイように思うんだが。。

『無分別のインターネットは、情報メタボにまっしぐら』

情報メディアを料理にたとえるなら、インターネットはまさにバイキング料理。

出所も価値観もさまざまの情報が、ほとんど無尽蔵に積み上げられた、情報を選びたい放題・むさぼりたい放題の場です。

ところが、レストランでバイキング料理をいただく時とは違って、インターネットで情報を取捨選択する際には、多くの人は『偏食』にあまり注意を払わないのではないでしょうか。

しかも、たまにしか食べに行かないバイキング料理とは異なり、インターネットという

『情報のバイキング』

は、ほとんど毎日摂取するものです。

偏った情報の仕入れ方を、年余にわたって繰り返していれば、相当の偏りが生じる筈。

そのうえ、インターネットは普通、一人でディスプレイに向かい合ってやるものですから、

「お前、インターネットの情報摂取が偏りまくってるよ」

とは誰も注意してくれません。

ネット上には、旧来の情報メディア ーー テレビや新聞などを

「マスゴミ」

呼ばわりして、インターネットをこそ頼れる情報源とみなしている人を時々見かけます。

しかし、インターネット上で著しく偏った情報摂取に明け暮れるのに比べれば、テレビや新聞などといった旧来からのメディアに頼るほうが情報摂取のバランスがとりやすいかもしれません。

こう考えると、インターネットは、自分自身の情報摂取の偏りに陥りやすい、特定の情報ばかりタプタプと溜め込みやすい、意外と厄介な情報ツール、と思わずにいられません。

自分にとって気持ち良い情報・安心しやすい情報ばかりを、砂糖菓子よろしく毎日毎日摂取しつづけ、好みではない情報を片っ端からシャットダウンしてまわっているようなネットライフの人が、それでも視野が偏らずに済むとしたら、そりゃ奇跡としかいえません。

インターネット以外の情報メディアを小馬鹿にし、専らネット頼りの人の場合は、とりわけそうでしょう。

しかも、身体のメタボリック症候群とは違って、

「俺、最近メタボって来たかな?」

と鏡の前で自覚するのは至難の業です。

昔、

「嘘を嘘と見抜けない人にはインターネットは難しい」

と言った人がいましたが、私は

「自分の意志や能力で、情報摂取や視野の偏りを自覚できない人には、インターネットが難しい」

とも思います。