2010.04.04
カイジ
マンガかとバカにしてはいけません。
ここには人間の本質、光と闇が1級のエンターテイメントで描かれています。
借金まみれのギャンブルフリーター、カイジが騙されて、また騙されて、そして騙し返し勝利し、最後にまた微笑ましく騙される。
そんなお決まりのストーリーがステージを変えながら展開される。
そしてカイジの脇をかためるキャラクターがまた素晴らしい。
絶望的にお人良しで、どれだけ騙されても最後まで大切な人を思いやることが出来た石田さん。
そしてその対極に位置する利根川。
利根川は、「聞けば教えてくれると思うな。大人は自分にとって都合のいい事しか教えない。」、「99.9%、人は人を救わない。」と言い切る、超リアリスト。
そしてそんな利根川を許すことができず。立ち向かい、騙され、騙し返し勝利し、最後にまた楽しく騙されるカイジ。
そこには、絵空事のような良心を現実的な方法で実現することが、人間に課せられた使命なのだ。という、つい忘れがちな、しかしとても大切な事実を思い起こさせてくれる。
日常のありふれた、ヘヴィーな現実に気付き、向き合うこと。
口で言うのは簡単だと分かってますが、少しずつやってみようと思います。