2010.12.27

全てが幸せに

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久々に音楽。ちょい本気、だしたよね。岩永です。

1997年の中村一義のデビュー作「金字塔」です。

もう13年にもなるんですね。当時オレ21歳、彼22歳。そう、それは若かりし頃、何かにイライラしていた頃。

その頃は洋楽しか聞いてなかったよね。

「Jポップなんてカスだろ」みたいな。。

そこで出会ったのが中村一義だったよね。

独特の語感を持った日本語歌詞、神が舞い降りたメロディ。

ここには確かにポップミュージックという「魔法」が宿っていたよね。

「状況が裂いた部屋」で、彼は一体何を見ていたんだろう。彼の目に映る「世界」とは一体どんなものなのだったんだろう。

身勝手な両親の行動に端を発した、両親との別離を、経験した少年時代、あるいは、全ての社会に嫌悪を抱くあまり、外界との接触をすべて断っていたという高校時代の孤独な生活、

しかし、かれが憎むべき対象は、社会でも、両親でも、複雑にワインディングした境遇でもなかった。

「全てに溢れ、何かが無くて、、、」という言葉は13年たった現在も、今を生きる我々を紛れもなく言い当てているし、

アニメソングのような彼の歌声は、アニメの世界には無いリアリティがあった。

「あぁ、、全てが人並みに、うまくいきますように」

という言葉から出発した彼が、

「愛が全ての人達に分けられててますように」

という高い場所まで飛躍するまでのドキュメンタリーだ。

「小さな灯り消して、真っ暗にしてみる。
すると、分かるよ。僕は、今、ここにいる」

そうな、それが全てだったのかもしれない。

「どう?」

という問いかけには、一体どんな意味があったんだろうな。

そう、ジョン レノンはカート コバーンだし、カート コバーンは、中村一義なんだ。

「あぁ、この幼稚な気持ちが、どうか、永遠でありますように。」

あぁ。大好きだった、よね。